- 近年、短時間に記録的な大雨となることが増加し、新聞やテレビでその被害状況を伝えられることがめずらしくなくなりました。「ゲリラ豪雨」と呼ばれている大雨の際には、1時間あたりの雨量が100mm程度、またはそれ以上となることが記録されて、市街地の道路や住宅が一気に浸水している映像が報道やネット(SNS)で流れています。
- いろいろな水害対策が整備されてきたにも関わらず、どうしてこのような市街地での水害が多発するのでしょうか。それは、都市域では、コンクリートやアスファルト舗装に覆われた地表面積が極めて多く、昔みられた田畑や土の部分がわずかになり、降った雨がすぐに路面を流れ、また建物に降った雨も即座に排水路に集中するため、排水しきれなくなることが主な原因と分析されています。
- これらは、山間地における土砂崩れや河川が堤防を越えて起こる一般的な水害とは区別して、「都市型水害」と呼ばれています。政府も、この問題に対する対策を進めるために、「特定都市河川浸水被害対策法」などを制定し、対策指針等も出されています。
- 快適な都市空間を保ちつつも、雨水をいったん地面(下)に受け止め、ゆっくりと排水することができれば、都市型水害の防止対策となることが期待できます。
[ 2012年7月 長野県 ]
[ 2013年9月 名古屋市 ]
ゲリラ豪雨対策用高排水性舗装工法(T.N.ベース)都市型水害減災機能を有する路面下貯水・排水システム
国土交通省【NETIS】に新規登録されています。
T.N.ベースは、ゲリラ豪雨対策、都市型水害防止対策に有効な舗装工法としてNETISに登録されています。(CB-130008-A)
- 近年、都市部では、アスファルト舗装やコンクリートに覆われた面積が多く、夏期には、強い日射の影響により地表温度が上昇します。
- また、都市圏では、産業活動や自動車の排熱も多くなります。
- さらに、高層ビルなどによって、上昇気流を誘発しやすく、これらにより、積乱雲の発生が起こりやすくなるといわれています。いわゆる「ヒートアイランド現象」に起因するゲリラ豪雨が起こりやすくなっています。
[ 都市圏のヒートアイランド現象 ]
- アスファルト舗装やコンクリートに覆われた都市圏がゲリラ豪雨に襲われると、雨水は、ほとんど地中に浸透せず路面を流れ、水路や河川に一気に集中します。
- 1時間に100mm程度の雨量ともなるゲリラ豪雨では、道路側溝や埋設排水管等の排水能力が不足し、このため、市街で、道路の冠水や地下街の浸水、住宅の浸水被害等が発生します。
- また、雨水の氾濫の一因として、豪雨時には、路面を雨水が勢いよく流れるため、落葉やゴミが道路側溝等の流入口に集められ、閉塞しやすいことがあげられています。
- 大都市では、水害対策のため、河川近傍の洪水調整池や放水路、地下放水路等の整備が行われていますが、近年では、降った雨水がすぐ市街地路面で氾濫する例が多くなっています。このため、市街地での雨水の排水能力を高める必要があると考えられます。
[ 豪雨時にアスファルト等の路面に溢れ出す雨水 ]
[ ゲリラ豪雨による市街地での雨水氾濫 ]
[ ゲリラ豪雨により冠水した幹線国道 ]
[ 短時間のゲリラ豪雨で浸水した駐車場 ]
[ 豪雨時の流入口の閉塞 ]
都市の雨水排水能力の問題を解決できるのが、高排水性工法の「T.N.ベース」です。
- まず、ゲリラ豪雨でも雨水が瞬時に路面から消せる高い透水性能。
- 路面全体から雨水が流入できるため、落ち葉やゴミによって閉塞されることがありません。
- 雨水を路面下に一時的に貯留でき、また排水速度を制御可能です。それによって、河川への短期集中を防止し、雨水流出量(流出係数)を低減します。
- さらに、透水性舗装は、その保水性と通気性のため、夏期の路面の温度上昇を抑制する効果も持っています。ゲリラ豪雨の発生源対策としての機能ももっているということです。 排水能力を高める必要があると考えられます。
[ T.N.ベースなら雨水は路面に残りません ]
- 「T.N.ベース」は、建物内外構、公共スペース、道路・歩道、駐車場、商店街、事業所構内、グラウンド等、都市のあらゆる箇所に適用可能です。
- 快適で美しい都市空間の整備を進めることが、同時に都市型水害対策機能としても有効となり、防災・安全の街づくりに貢献できる技術なのです。
[ 都市水害対策として、T.N.ベースはあらゆる箇所に適用可能 ] 活用方法はこちら